秋冬作の注意点と対策

9月は、秋冬作の作付け期です。

一般的には、春夏作に比べて障害の出にくいと言われている秋冬作。

春夏作は、生育が進むにつれて暑くなるため、成長はしやすいものの、病気やカビ・害虫に悩まされやすくなります。

反面、秋冬作は作付け期はまだ気温も高く、そこから少しずつ寒くなっていくため、障害が少ないだけでなく雑草にも悩まされにくいですね。

そんな秋冬作での注意点をまとめてみました。

肥料過多による徒長

残暑のまだ厳しい9月、土の中の肥料が多すぎると、その肥料の分解が土の中で促進されて、カビや悪玉菌が増殖しやすくなります。

結果、茎はヒョロヒョロと伸び、徒長する事に。

徒長すると弱い苗となり、光合成力も落ち根張りも悪くなります。

その状態で寒くなれば、生長が悪いままの状態で収穫時期に入ってしまい、不作になるでしょう。

マルチによる土中の高温下

雑草対策や水分量管理、地温の上昇を目的としたビニールマルチ。

ビニールマルチを使った栽培

しかし、残暑の厳しい時には地温が上がりすぎる事に。

結果、先述した通りに病原菌の活動も活発化、障害も出やすくなります。

マルチは使うもの・・と、盲目的に使うのではなく、必要があれば使い・必要無いと判断出来れば使わない選択肢を取ることも大事です。

雑草も、秋冬作は減っていく一方ですから、何度かの中耕で対策可能ですしね。

残暑厳しい9月の対策

高温による、土中の有機物分解が問題となるならば、問題の元になるような物を入れなければ良い訳です。

未熟な肥料や化成肥料、そういった物が多いほど問題となりやすいです。

すでに分解されている、乳酸菌もみがらぼかしのような資材を使う事で、大きな対策となります。

そもそもが気温の高い時期をスタートとする秋冬作、マルチは障害を促進する結果となりやすいので、必要性は低いと思っています。

マルチが無ければ、ぼかしの追加と中耕を簡単に行う事もでき、結果雑草対策にも

そして、残暑が厳しいという事は、光合成が活発に行えるという事。

積極的に、光合成促進剤でもある玄米アミノ酸酵素液を葉面散布。

これにより、残暑を味方につけられます。

 

栽培技術は、いかに問題を出さぬよう事前に対策し、かつ利点に変えられるかという事だと思います。

これから秋冬作を成功させるためにも、事前の準備と対策はしっかりしておきましょう!