様々な土の性質1-火山灰土

2020年1月8日

作物を人が育てる農業において大事な、"天の恵み"と"大地"、このブログのタイトルにも取り入れています(^^)

一言に土といっても、その性質は千差万別。

土が違えば、育て方も当然変わってくるわけです。

今回から、その大地である様々な土について、シリーズで解説していきます!

火山灰土

第一回目は、日本の農地の約1/4を占める火山灰土。

地震大国日本ですから、当然火山も多く、噴火して堆積する火山灰は相当な量と面積になります。

高原に堆積した火山灰の利点としては・・

  • フカフカしている
  • 耕しやすい
  • 排水性が良好
  • 畑が平らである

逆に欠点としては・・

  • リン酸が含まれていない
  • アルミニウムが多い
  • 養分が少ない(保肥力が乏しい)
  • 微生物が少ない

ただし、火山から離れた場所では、地の底から吹き出した礫岩が堆積します。

これが風化すると、通気性・保水性がバツグンに良い土となります。

代表的なのは、鹿沼土ですね。

火山灰土に対する古来の対処方法

では、そんな特徴を持つ火山灰土で農業をする為に、日本人はどうしてきたか?

不足する性質を補ってきたようです。

  • リン酸が少なければ投入する
  • 酸性が強ければ石灰を投入する
  • 養分が少なければ家畜糞を投入する・・・などなど

ただ、これらの資材を投入し続けると、今度は過剰害が発生します。

投入して良くなるものだから、ついつい毎年入れすぎてしまう産地が多いようですね。

本来は分析をして、こんな成分が増えすぎたから、翌年はそれを抑えていこう・・というところまでやる必要があります。

少ない事での害は成長しない程度ですが、過剰害は病気を引き起こすので、厄介なんです。

つまりは、長期間の栽培においては、成分の繊細なコントロールが必要になる、難しい土が火山灰土です。

火山灰土を良質な農地に変えるには?

火山灰土の大きな問題点と、旧来の改善方法は書いた通り。

では、どうすれば扱いやすい農地となるのか?

これまで紹介し続けてきた、「乳酸菌もみがらぼかし」を使う事で、解決出来るんですね(^^)

  • 微生物を豊富に含んでいる
  • 完全に発酵しているから過剰害が起きにくい
  • 籾殻は、保水力・排水性・保肥力の全てを兼ね揃えている
  • 籾殻と米糠に含まれているリン酸成分で、生育には十分
  • 籾殻で守られた微生物は、雨の影響を受けにくく、酸性に傾きにくい

実際に、火山灰土の多い熊本でも成果を上げているようです。

国土の多くを占める火山灰土で成果が上がるならば、農地の改善方法としては良い提案である、そう思います(^^)