乳酸菌もみがらぼかしを作る際のコツ

2021年11月1日

秋の稲刈り後、多くの稲作農家では、大量の籾殻が余ります。

気温も程よく、乳酸菌もみがらぼかしを作るのには最適な時期ですね!

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このブログでは、公式で教えている最低300kgのぼかし作りではなく、家庭菜園用に少量の作り方を紹介しています。

少量だと、温度の安定化・コントロールが難しく、私自身何度も失敗しながら、少量でつくるコツを掴んできました。

よくコメント欄にてアドバイスを求められるようになりましたので、ちょっとまとめてみましょう。

量について

少量とは言っても、ある程度の量が無いと、温度が上がってからの維持が難しいですね。

出来れば、最低でも80kg程度の量が良いです。(慣れれば40kgでもいける)

また、本来は籾殻と米ぬかを同量用意しますが、少量で作る場合、米ぬかの比率を増やした方が楽です。

例えば、総量80kgのうち、籾殻30kg・米ぬか50kgなど。

置く場所について

出来れば、雨風を防げるところ。

簡易ビニールハウスがあると、やりやすいです。

通販で、1万円弱~で売っています。

80kgぐらいなら、一坪用が最適と思います。

もしこういうのが用意できない時は、上にブルーシートなどを被せましょう。

ただし、必ず空気が入るように、ぼかしとシートの間にコンテナなどを挟みます。

地面について

地面を伝って雨水が下に入ると、腐るし温度も下がります。

雨水を避けるには、ぼかしの周囲にぐるっと溝を掘る事。

雨水はその溝を伝って流れてくれるので、内側には侵入しません。

また、ブルーシートを下に引くのも手ですが、その場合はブルーシートの中に水が溜まらないようにして下さい。そこから腐ります。

土の上の方が、水分が多少多くても地面が吸ってくれるので、楽かも?

温度が上がらない場合

原因は主に2つ。

  • 微生物の餌不足
  • 水分不足か多すぎ

まずは、餌となる米ぬかを足してみましょう。

全体の量の10%ぐらいを足して、2日間ほど様子を見る。

それでも温度が上がらない場合は、水分不足と思われるので、今度は全体の量の5%ぐらいの100倍希釈液を足してみましょう。

発酵の後半で温度が下がった場合でも、まずは米ぬかを足してみると良いです。

撹拌について

好気性発酵(空気を好む発酵)ですので、混ぜて新鮮な空気を送るのは重要です。

ただし、混ぜると温度が一時的に下がる事に注意!

夏場ならあまり気にせずとも良いですが、冬場はこれから温度の上がる朝のうちに混ぜましょう。

晴れた日ならなお良し。

また、多くても1日1回、まぁ数日に一回軽く撹拌するぐらいで良いでしょう。

表面の分を奥に入れるように、スコップで突き刺しながらやってます。

米ぬかを足す時なんかは、全体をしっかり撹拌します。

積み方について

なるべく高く積み上げた方が、温度が上がりやすいです。

平べったく積むのではなく、可能な限り高く積みましょう。

園芸用の不織布で覆うのもアリです。

空気は通すけど、崩れにくくなるし、水分蒸発も防げる。

下側をグルっと巻くようにして、残った分を上側にふわっとかける感じ。

まずは、これらを実践してみて下さい。

上手につくれば、素晴らしいぼかしが完成しますので、頑張りましょう!