排気用の換気扇とダクトを設置する。酸欠に注意!ーパイプ小屋の拡張大作戦(9)
パイプ小屋の拡張計画も、いよいよ大詰めになってきました。
これまでの記事一覧はこちら。
パイプ小屋の拡張大作戦!-ぼかし作り用の小屋が欲しい
資材の購入と柱へ重りの取り付けーパイプ小屋の拡張大作戦(2)
屋根と壁の柱を組み立てるーパイプ小屋の拡張大作戦(3)
柱を補強して骨組みを完成させるーパイプ小屋の拡張大作戦(5)
屋根に雨水がたまり・レンズ効果で地面の防草シートが溶けるーパイプ小屋の拡張大作戦(6)
屋根に中空ポリカを貼るーパイプ小屋の拡張大作戦(7)
水道の配管を延長するーパイプ小屋の拡張大作戦(8)
発酵による酸欠には注意が必要!
この小屋ではボカシ作りをするのですが、要するに発酵させる部屋になるのです。
そこで心配なのが、臭い。
そして酸欠。
好気性の菌が活動して発酵すると、酸素を消費します。
ですので、密閉されたタンクなどで発酵が進むと、中の空気から酸素がどんどん消費され、酸素の割合が減っていきます。
通常の空気(大気)であれば、酸素の割合は約21%。
これが、18%以下になると「酸素欠乏」という状態になり、命の危険が出てきます。
いわゆる酸欠ですね。
10%前半になってくると、ひと呼吸するだけで意識を失い、そのまま亡くなる可能性もあります。
酸素が薄いというのは、ほぼ毒ガスと同じ意味合いで考えるべきで、マスクなんか何一つ役に立ちません。
毎年、酸欠による重大事故・死亡事故は発生している為、侮ってはいけません。
なお、私は「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者」という資格も持っています。
今回の小屋のように、完全密閉されていないような屋外の設備では、あまり起こり得ない状態とは思いますが、充分に注意する必要があります。
基本的な対策は、「換気する」。これだけです。
外の空気を送り込むか、中の空気を排気するか。
密閉した状態を避ければよいのです。
なお、実際に密閉されたタンクなどに入る場合は、酸素濃度計を使って、測定してから入るのが大原則です。
今回の小屋は、臭いが漏れ出さないよう、なるべくしっかりと空間を区切っています。
ですので、酸欠に対してもある程度注意が必要だと考えています。
とはいえ、完全密閉では無い小屋ですから、常時換気扇で空気の入れ替えをしてあげれば良いでしょう。(換気扇が止まっていないかのチェックは必要ですが)
ただし、排気すると言っても、ぼかし作りの初期は発酵による臭いが結構強力で、風向きによってはご近所に迷惑を掛けかねません。
ですので、排気するにしても場所・向きをよく考える事とします。
換気扇に排気ダクトを繋げる
排気する空気を、そのまま大気開放ではなく、ダクトを使ってガイドしてあげる事にします。
という事で、普通のプロペラタイプの換気扇ではなく、ダクトをそのまま繋げられるダクトファンを使います。
ちょうど、ニンニク乾燥機で使っていたやつがあったので、それを流用。
ちょっと排気量が心もとないですが、24時間連続運転とすれば良いでしょう。
また、排気するなら給気口も本来必要ですが、小さな隙間はたくさんあるので、多分大丈夫。
これを、ぼかし小屋の中に適当に設置します。
端材の単管パイプを使い、乗せる枠を作ります。
超適当に作っています(笑)
電源は、元の小屋から適当に分岐・延長。
そして、ダクトをバンドで固定し、外に出します。
この小屋を設置したすぐ横は、3mほどの擁壁になっており、その下は荒れ放題の茶畑です。
そこへこのフレキから出る排気を出してやれば、ご近所さんには迷惑掛けないだろうと考えました。
・・・と、ちょうどいいところに使っていない塩ビの排水管があります。
以前、生活排水はこれを通じて下の水路まで流していたのですけど、ルートを変更した際にそのまま残してあったヤツです。
庭に埋まった排水用塩ビパイプを移設する(3)_塩ビパイプの切断と接続
この塩ビ管、内径がちょうどダクトの外径とピッタリ!
見事にすっぽり納まりました。
これで、臭い空気は誰にも迷惑掛けなさそうな場所へガイド出来ました。
ただ、このままだとアルミのダクトがぷらんぷらんして危ないので、前回記事の水道管固定のように、パイプを地中に打ち込んで柱とし、それにバンドで固定しておきました。
うん。この方が美しい!
これで排気も準備完了。
いよいよ壁と出入り口を作れば、完成となります。
次回はまず出入り口からかな?
壁を先に作って中にいたら、出られなくなりますからね(笑)