ZenFone5Qの液晶を交換する
スマホの修理シリーズです。
今回の患者は、ZenFone 5Q。
液晶がバリバリになったので、交換をやってもらえないかと友人より依頼がありました。
落としたんでしょうかね?かなりひどい状態ですが、これでもタッチは可能だそうです。
でも、このままだと当然悪くなる一方ですので、早急な修理が必要でしょう。
交換用の液晶パネルを支給してもらって、修理に取り掛かります。
ZenFone 5Qを分解する
いつもやってるiPhone系なら、だいたい30分もあれば分解・組立出来るので気軽に引き受けたんですが、このスマホは難易度が高くて、かなり苦戦しました^^;
このZenFone5Q、液晶は両面テープで固定されています。(Android系は結構多い)
ですので、ある程度強く引っ張る必要があるんですが、液晶が割れているのが致命的。
もし直せなかった事も考慮して、なるべく液晶は生かしたまま分解したいところです。
まず、両面テープを剥がしやすくする為、温めます。
ヒートガンは持っていないので、ドライヤーで代用。
熱くしすぎると、電子機器が壊れたり、樹脂が溶けたりするので、触れる程度に温めていきます。
なるべく割れてないあたりに吸盤をつけ、引っ張りながら隙間に工具を差し込んでいきます。
ギターのピックのような、ある程度固くて薄い工具です。
ただ、両面テープが強すぎて、とてもこれだけでは隙間に入らず、精密ドライバーのマイナスをさらに削り込んだ、自作工具で先に浮かせてます。
一度工具が入ってしまえば、後はだいぶ楽です。
ただ、割れているところは、やはり難しい・・
結局、バリバリに割れてしまいました。
で、ようやく液晶が外れたと思ったら、衝撃の事実が!
なんとこのスマホ、液晶のコネクタが、裏のパネルも剥がさないと外せない構造でした・・
仕方なく、裏も同じやり方で剥がしていきます。
しかし、ピックのような工具は、どうにも小さくてやりづらい。
そこで、何か代わりになる良い道具はないかと探していたら、最適な物がありました。
ラミネート加工された診察券(笑)
程よく固く、そしてサイズもあり使いやすい!
ピンポイントで力を掛けすぎると、すぐヒビが入ってしまうので、これぐらいのサイズがあると安心ですね。
裏のパネルも、一部割れていたので、このヒビを広げないように外すのが苦労しました。
でも、診察券のおかげでなんとか(^^)
裏のパネルを外すと、バッテリーが見えます。
このバッテリーの下を通って、赤丸部のところで、液晶のコネクタがあります。
つまりは、バッテリーも剥がさないと、コネクタは取れない・・
これまた工具を駆使してバッテリーを剥がしていきますが、強力な両面テープがここでも使われており、バッテリーの形自体が少し歪んでしまいました^^;
バッテリーは案外柔らかかったので、すぐ修正できましたが。
これでようやく、液晶が外れました。
ZenFone 5Qを組み立てる
さて、ここからが実は大変。
液晶も裏のパネルも、両面テープでくっついてました。
一度剥がした両面テープは、もう粘着力が弱く使えません。
なので、新しいテープを貼る為に、古いテープを徹底的に取り除く必要があります。
少しでも残っていてはアウト。
まずは大まかに精密ドライバーのマイナスなどを使って剥がし、少し残った部分は無水エタノールで溶かしながらキレイにします。
キレイになったら、新しい両面テープを貼ります。
強力かつ薄いテープを使わないと駄目です。
厚さは0.2mm以下、上のリンクのような、最初から幅も細いテープを使うと楽です。
今回、私はホームセンターで幅広のを買ってきて、いちいちハサミで切りながら着けていきました。
この時、最初に貼ってあった部分だけ貼るようにしましょう。
貼ってはいけない場所に着けてしまうと、故障の原因です。
剥がす前に写真に撮っておくのが良いですね。
バッテリーやコネクタも戻して、両面テープで液晶と裏のパネルを着けていきます。
無事、起動しました(^^)
ただし、元々防水スマホだったとしても、DIY程度での作業では、防水性は無くなったと思って良いでしょう。
それと、1mmとか非常に細く両面テープで着けてますので、液晶が浮いてきちゃう心配もあります。
そんな時は、接着剤でつける手もあるんですけどね。
海外でもよく使われているのが、このB-7000。
ノズルが細くて、使いやすいようです。
ただし、接着剤で着けてしまうと、もう剥がせないので個人的には好きじゃないですねー。
何にせよ、直って良かったですが、こういう両面テープタイプのスマホは面倒で疲れますね^^;