ZenFone5Qの液晶を交換する

2020年1月8日

スマホの修理シリーズです。

今回の患者は、ZenFone 5Q。

液晶がバリバリになったので、交換をやってもらえないかと友人より依頼がありました。

落としたんでしょうかね?かなりひどい状態ですが、これでもタッチは可能だそうです。
でも、このままだと当然悪くなる一方ですので、早急な修理が必要でしょう。

交換用の液晶パネルを支給してもらって、修理に取り掛かります。

 

ZenFone 5Qを分解する

いつもやってるiPhone系なら、だいたい30分もあれば分解・組立出来るので気軽に引き受けたんですが、このスマホは難易度が高くて、かなり苦戦しました^^;

このZenFone5Q、液晶は両面テープで固定されています。(Android系は結構多い)

ですので、ある程度強く引っ張る必要があるんですが、液晶が割れているのが致命的。

もし直せなかった事も考慮して、なるべく液晶は生かしたまま分解したいところです。

まず、両面テープを剥がしやすくする為、温めます。

ヒートガンは持っていないので、ドライヤーで代用。

熱くしすぎると、電子機器が壊れたり、樹脂が溶けたりするので、触れる程度に温めていきます。

なるべく割れてないあたりに吸盤をつけ、引っ張りながら隙間に工具を差し込んでいきます。

ギターのピックのような、ある程度固くて薄い工具です。

ただ、両面テープが強すぎて、とてもこれだけでは隙間に入らず、精密ドライバーのマイナスをさらに削り込んだ、自作工具で先に浮かせてます。

一度工具が入ってしまえば、後はだいぶ楽です。
ただ、割れているところは、やはり難しい・・
結局、バリバリに割れてしまいました。

で、ようやく液晶が外れたと思ったら、衝撃の事実が!

なんとこのスマホ、液晶のコネクタが、裏のパネルも剥がさないと外せない構造でした・・

仕方なく、裏も同じやり方で剥がしていきます。

しかし、ピックのような工具は、どうにも小さくてやりづらい。
そこで、何か代わりになる良い道具はないかと探していたら、最適な物がありました。

ラミネート加工された診察券(笑)

程よく固く、そしてサイズもあり使いやすい!

ピンポイントで力を掛けすぎると、すぐヒビが入ってしまうので、これぐらいのサイズがあると安心ですね。

裏のパネルも、一部割れていたので、このヒビを広げないように外すのが苦労しました。
でも、診察券のおかげでなんとか(^^)

裏のパネルを外すと、バッテリーが見えます。
このバッテリーの下を通って、赤丸部のところで、液晶のコネクタがあります。

つまりは、バッテリーも剥がさないと、コネクタは取れない・・

これまた工具を駆使してバッテリーを剥がしていきますが、強力な両面テープがここでも使われており、バッテリーの形自体が少し歪んでしまいました^^;
バッテリーは案外柔らかかったので、すぐ修正できましたが。

これでようやく、液晶が外れました。

 

ZenFone 5Qを組み立てる

さて、ここからが実は大変。

液晶も裏のパネルも、両面テープでくっついてました。

一度剥がした両面テープは、もう粘着力が弱く使えません。

なので、新しいテープを貼る為に、古いテープを徹底的に取り除く必要があります。

少しでも残っていてはアウト。
まずは大まかに精密ドライバーのマイナスなどを使って剥がし、少し残った部分は無水エタノールで溶かしながらキレイにします。

キレイになったら、新しい両面テープを貼ります。

強力かつ薄いテープを使わないと駄目です。

厚さは0.2mm以下、上のリンクのような、最初から幅も細いテープを使うと楽です。

今回、私はホームセンターで幅広のを買ってきて、いちいちハサミで切りながら着けていきました。

この時、最初に貼ってあった部分だけ貼るようにしましょう。

貼ってはいけない場所に着けてしまうと、故障の原因です。

剥がす前に写真に撮っておくのが良いですね。

バッテリーやコネクタも戻して、両面テープで液晶と裏のパネルを着けていきます。

無事、起動しました(^^)

ただし、元々防水スマホだったとしても、DIY程度での作業では、防水性は無くなったと思って良いでしょう。

それと、1mmとか非常に細く両面テープで着けてますので、液晶が浮いてきちゃう心配もあります。

そんな時は、接着剤でつける手もあるんですけどね。

海外でもよく使われているのが、このB-7000。

ノズルが細くて、使いやすいようです。

ただし、接着剤で着けてしまうと、もう剥がせないので個人的には好きじゃないですねー。

何にせよ、直って良かったですが、こういう両面テープタイプのスマホは面倒で疲れますね^^;