リモートデスクトップで監視カメラの映像を遠隔で確認する

監視カメラの映像を、遠くから確認する手段って、2021年の今は結構たくさんあります。

IPカメラやWEBカメラ、他にもお手軽にQRコード(P2P)を使ったシステムなどが、簡単に見られるから主流のようですね。

昔からあるグローバルIPアドレスの固定化やDDNSを使った手段だと、ある程度ネットワークの知識が無いと設定出来なかったり、もしくはプロバイダ上の制約でそもそも使えなかったりもします。

でも、ちょっと一工夫する事で、そんな昔のシステムでも簡単に遠隔監視できます。

遠隔監視の障害は、だいたいIPアドレスやポートの開放

今回、このアイデアを思いついたキッカケは、監視カメラ用レコーダーの更新と遠隔監視のシステム構築を依頼されたから。

今までは、昔ながらのアナログ(CVBS)カメラとレコーダーを使っていたのですが、予算と手間などなどを考慮した結果、カメラと配線はそのまま流用し、レコーダーだけを更新する事に。

その際、外出先などでもカメラの映像も見たいとの希望でした。

という事で、アナログカメラでの遠隔監視をまず考えてみました。

手段1:グローバルIPアドレスの固定

IPアドレスは、インターネット上の住所のような物。
(詳しく書くと1記事では収まらないぐらいなので割愛)

レコーダーをインターネットに繋いで、そのIPアドレス(住所)を世界で唯一の物に固定してしまえば、外部から簡単に映像を確認出来ます。

その住所指定を「グローバルIPアドレスの固定」と言いますが、プロバイダによっては対応していないとか、あっても有料だったりします。

そして、今回の依頼主のプロバイダは残念ながら対応しておらず。

そうなると、この手段は不可能です。

手段2:DDNSとポート開放を使う

グローバルIPアドバイスの固定が使えない場合にどうにかしてくれるのが、DDNS(ダイナミックDNS)。

住所不定で場所がわからないなら、常に仲介して転送してくれるイメージです。

ただ、これもセキュリティ上の難しさがあって。

レコーダーに繋がっているルーターの、プライベートIPアドレスのポート開放が必要になります。
(これも詳しく説明すると長いので割愛。)

このポート開放も、集合住宅の場合は勝手に出来ないし、もしくはルーターによっても出来ない事があります。

そして、今回の依頼主のルーターは、プロバイダからのレンタル品。

ルーターの設定画面に入るには、パスワードが必要なのですが、以前のレコーダーでDDNS設定をされた方がパスワードを変えていたらしく、今は不明。

なぜかパスワードリセットも出来ず、ルーターの交換しか手が無いかな・・・と思っていたのですが、ちょっと別の手を思いついたので、それを試してみる事に。

リモートデスクトップでプライベートIPアドレス内のパソコンを遠隔監視する

ポートの開放や、グローバルIPアドレスの固定が必要なのは、遠隔(違うネットワーク)からアクセスするから。

つまり、外部から侵入しようとするから、セキュリティの問題がある訳です。

そこで、ふたつの技をあわせてなんとかしてみましょう。

まず、パソコンをひとつ用意し、レコーダーと同じネットワークに繋ぎます。

同じネットワーク内なら侵入とはみなされないので、プライベートIPアドレスだけわかれば、レコーダーの映像を見られます。

続けて、そのパソコンを外部から遠隔操作出来るようにします。(リモートデスクトップ)

ただ、リモートデスクトップは普通アクセスされる側で「許可」の操作が必要です。

外出中だとそれが出来ないので、「許可」なしでもアクセスできるサービスを使います。

それが出来るのは、多分AnyDeskだけ。

以前にも一度紹介しています。

RaspberryPiを異なるネットワークからリモート接続する(AnyDesk編)

この記事内で書いていますが、 「次回からは自動ログオンする」 にチェック入れれば、外部から簡単に先程のパソコンにアクセス出来ます。

AnyDeskは、スマホやタブレットにもインストール出来るので、使いやすいですね。

今回のシステムを画像にすると、こんなイメージです。

これで、難しい設定や面倒なネットワーク設定を回避して、外部から監視カメラ映像を確認出来ちゃいました。

昔ながらのレコーダーを使っていても、こんな感じで遠隔監視出来たのは面白かったですね。

これは、今後畑や高価な農機具の監視をしたい場合に、何かと役立つ気がします。

まぁ、監視なんてしなくていい世の中なら一番いいんですけどねー(^_^;)