フローリングの傷を木工パテで補修する
親戚の家の床板。一部めくれて危ない状況に・・・
靴下が引っかかった事が何度もあるそうで、下手すれば転げて怪我しちゃいます。
でも、床板張替えとなれば、かなり高額の出費になりますので、簡単に補修してみる事にしました。
床板の状況を確認する
最初見たときの状態はこんな感じでした。
これじゃあ、普通に生活していても引っかかりますよね。
しかも階段下だったので、余計に危ない。
なお、薄く一枚剥がれたような感じですが、これは複合フローリングという床板なので、このようになります。
複合フローリングとは、薄い板材を張り合わせて1枚の板にしてあるフローリングの事です。
合板とかベニヤ板とかと同じですね。
木材のみで張り合わせていたり、表面だけ木材だったり、全部樹脂だったりと色々なタイプがありますが、今回のこれは全て木材だと思われます。
こういう複合フローリングは、補修も簡単です。(逆に複合フローリングだからめくれたとも言うけど・・)
逆に1枚の板から作られているタイプは、無垢フローリングと呼ばれていて、補修もちょっと大変になります。
木工パテで床板を補修する
木材の床や柱を補修する用の資材がちゃんとあります。
いわゆる木工パテですね。
各社色々ラインナップがありますが、色合いと内容量以外はそんなに差はないのでは?と思います。
とりあえず、ホームセンターに置いてあったセメダイン製の木部補修用木工パテをチョイス。
まず、ささくれている部分をカッターで削り、表面をきれいにします。
パテで埋めた後に平らになるよう、ある程度しっかり削り取っておきます。
続けて、パテが余計なところにつかないよう、マスキングしてから、パテをたっぷりと盛ります。
そこからパテを塗り拡げ、余計な分をかき取りながら平らにします。
このとき、付属のヘラだと傷の幅より小さかったので、もっと大きなスクレーパーでかき取りました。
どういう事かというと、床の表面と同じ高さでしっかり平らにしたいのですよ。
図で説明すると、下のようなイメージです。
大きなスクレーパーは100円ショップでも売っていますし、プラスチックの板みたいのならなんでもいいとは思います。
ちなみに、説明書にはマスキングは書いて無かったのですけど、こうして大きな面積を埋めたりかき取ったりする場合、だいたいパテ一回ではうまく平らに出来ません。
パテって、乾くと縮むんですよねぇ。
という事で、かき取る高さを上げるのと、まわりに余計なパテが付かないようにマスキングしていますが、細い傷・小さい傷ならマスキング不要でしょう。
あと、完全にパテが乾くとマスキングテープも剥がしにくくなるので、先に剥がしておきましょう。
ある程度乾くまでは24時間必要。誰かが踏まないよう気をつけます。
で、下の写真が乾いた状態。すこし凹んだのわかりますかね?パテが痩せました。
床面から出っ張った部分を、ヤスリで削り落としていきます。
荒く削り落とすときは、100番前後の紙ヤスリで良いでしょう。
平らに削る為には、これまた凹みより大きな木片などに紙ヤスリを巻いて使います。
床面と平らになるまで削った状態だと、パテが収縮して痩せたのがよくわかりますね。
もちろんこれではダメなので、さらにパテを盛ります。
パテ盛り2回目
再びマスキングをして、パテの高さを稼いで2度目のパテを盛ります。
マスキングを剥がしてみると、今度はかなり厚めに盛れた感じですね。(正直やりすぎた・・)
24時間後以降に、またひたすら削ります。ただし完全硬化すると固くなりすぎて削りにくくなるので、一週間以内までが目安です。
荒削りである程度平らになったら、今度は目の細かい紙ヤスリに変えます。
セオリーでは、ヤスリの番手を倍にしていくと、磨き傷が目立ちにくくて良いです。
今回は、80→160→320番の順番で磨いていきました。
爪で全く引っかかりが無くなるまで磨きましょう。
仕上げの塗装
ただ、周りの床面も削れて色が変わってしまったので、仕上げをします。
元々のフローリングの仕上げ状態に合わせて行うのが良いでしょう。
今回のフローリングは、表面にコーティングも塗装も無かったので、オイルで仕上げれば良さそうです。
床材専用のオイルを用意するのも面倒だったので、サラダ油を少量キッチンペーパーに染み込ませて、拭き上げ。
パテ部分以外は、いい感じの色に馴染みました
こだわるなら、ここからパテ部も着色していくのですが、家主がこれで良いとの事だったので、以上で終了!
パテが300円ほど、ヤスリなどは手持ちの物。乾く時間を除けば、2時間ほどの作業でした。
床板を張り替えるより、よほど安く簡単に仕上がったと思います。
家主も満足、私もスキルと経験が上がって、満足です(^^)