あめつちニンニク栽培記20-さび病を治療する
ニンニクがかかりやすい病気のひとつ、さび病。
その名の通り、サビのような斑点が葉の表面に発生します。
こんな感じの株が数株発生。
大至急、対応しましょう。
さび病の原因
このさび病、原因はカビです。
糸状菌と呼ばれるカビが、空気や水を伝って感染し、増殖するとこのようになります。
カビですから、やはり増殖する条件としては水分。
多湿であるほど発生と増殖が進みます。
つまりは、排水性が悪いか、密植などで風通しが悪かったりして湿度と温度が上がると繁殖します。
実際、発症したのは畝が低く、かつ株の成長が良好で密度が高いところですね。
軽症なうちは対して影響は無いようですが、増殖して周りの株にも広がり、拡大していくと生育不良になるようです。
さび病の一般的な対策
まずは一般的なさび病対策は以下の通りです。(上ほど一般的)
- 発症している葉、もしくは株の除去と適切な処分(近くに捨てない)
- 薬剤散布による防除や予防
- 密植を改善し、風通しを良くする
- 排水性を向上させる
1・3・4番については私もすぐ実施しましたが、2番の薬剤散布。
実はこの対策、解決するどころか長期的な観点で考えると、悪い結果を引き起こしやすいです。
カビ対策、要するに殺菌ですから、有用な微生物も殺す事になります。
微生物性の落ちた土壌は劣化し、収量は落ち、他の病気も引き起こしやすくなります。
あまりにも蔓延していたら、まずは薬剤での防除も検討が必要かもしれませんが、まずは初期に別の方法で抑え込むようにしたいと思います。
さび病を微生物で治療する
微生物での対策。
簡単に言ってしまえば、善玉菌で悪玉菌を駆逐しようという事です。
善玉菌を散布し、かつ悪玉菌が居心地悪くなるよう、排水性を高めたり、風通しを良くしていきます。
発酵食品も同じような理屈で、発酵菌が居心地よくなる環境をつくり、腐敗菌が存在できなくしているんです。
という事で、土壌と作物の微生物性を上げていきます。
対策1:発症した葉を除去する
これをまず行います。
発症している葉がまだ少ない状態ですので、そこだけ切り取り除去します。
この除去した葉は、必ずほ場(畑)の外へ持ち出し、焼却するなり捨てるなりします。
あまりに蔓延していると、この方法は難しくなりますので、早めの対処が肝心。
対策2:排水性を向上させる
これまでも行っている事ですが、もみがらぼかしの追加や中耕を行う事で、土壌中の酸素量を上げていきます。
好気性に傾く事で、有用な好気性微生物が繁殖。
悪さをする嫌気性微生物を減らしていきます。
ただこれは、即効性は低いので、もうひとつ即効性のある対策も平行して実施します。
対策3:みどりの放線菌を散布する
玄米アミノ酸酵素液などを販売しているライフメール。
こちらで販売している、みどりの放線菌。
その名の通り、見事に緑色の菌がビッシリです。
この菌、さび病などの原因となる糸状菌を食べてくれる、拮抗菌と呼ばれるものです。
この拮抗菌を培養し、お手軽に使えるようにしてくれた資材がみどりの放線菌。
使い方は色々ありますが、今回は即効性と予防を目的として、散布とすき込みをしました。
みどりの放線菌水溶液を作る
まずは、いつも散布している玄米アミノ酸酵素液の希釈液。
光合成促進剤として使っていますが、これにみどりの放線菌を混ぜる準備をします。
散布する玄米アミノ酸酵素液、その1/100の水溶液を作ります。
今回は1リットル(1000cc)散布するので、10ccのみどりの放線菌水溶液が必要です。
10ccの水(だいたいでOK)に、さらにその1/5量(2g)のみどりの放線菌を入れて混ぜたのが、上の写真。
菌だけが必要なので、培養に使われていた麦(だったかな?)は濾します。
ザルで濾して、麦の方は捨ててOK。拮抗菌たっぷりの水溶液を、500倍に希釈した玄米アミノ酸酵素液に混ぜれば完成です。
みどりの放線菌入り酵素液を散布する
このみどりの放線菌水溶液、一度作ると保存が効きませんので、すぐ散布します。
さび病が発生したところは、葉に膜ができるような感じで入念に散布。
それ以外のところは、いつもの酵素液散布と同様に、葉面に霧がかかるように噴霧。
これを週3回ほど続けていけば、対策と予防になります。
対策4:みどりの放線菌を土壌に直接すき込む
拮抗菌満載のみどりの放線菌ですので、直接土壌にすき込むのも有効です。
土壌に存在する、さび病の原因となる糸状菌を抑え込む為ですね。
もみがらぼかしの追肥と一緒にすき込みました(写真撮り忘れ)
これももみがらぼかしと同様に、ある程度の水分が無いと菌が増殖しませんから、すき込み後に灌水しています。
ある程度長期間の効果(予防)を望んでいます。
さて、これだけの対策をしましたので、あとは経過観察です。
うまく治まってくれますように!