ゴムやプラスチックのベタベタをキレイに除去する

プラスチックやゴム製品が、やたらとベタベタした事ありませんか?

リモコンやコントローラー、傘の柄やマウス、それからナイロンの布地やスニーカー・靴、ボールペンのゴム部分、コードの被膜など。

触るとベタベタネトネトしていて、非常に気持ち悪いだけでなく、スニーカーなどは履いた瞬間にボロボロと崩れ落ちてしまう事も。

これは「加水分解」という現象で、ちゃんとこうなる理由があります。

そして理由があるということは、対処法もしっかりとありますので、そのあたりの解説と実践をしてみましょう。

加水分解が起こる原因

ゴム製品がベタベタになる現象を「加水分解」と書きましたが、その名の通り「水分が加わって分解される」のが原因です。

もう少し詳しく書くと、反応物と水が化学反応を起こし、反応物が分解して新たな生成物となる、れっきとした化学反応なのです。

この「反応物」というのが、プラスチック製品の表面をコーティングしている素材や、ゴム製品を柔らかく保つために添加している可塑剤だったり、もしくは靴底に使われるEVAというゴム素材そのものだったりします。

そして、水に直接触れていなくても、湿気だけで充分に反応してしまうので、梅雨や夏の季節にはゴム製品がベタベタしやすくなるという訳ですね。

加水分解でベタベタした部分を除去する方法

素材そのものが加水分解してしまうゴム製品(靴底やスニーカー、ゴムサンダルなど)は、一度分解してしまうとどうにもなりません。

そうならないよう、防水スプレーや湿気取りなどで予防していくしか無いのです。

ですが、表面のコーティング部分だけベタベタしている場合は、それを拭き取ってしまえばひとまず対処可能です。

拭き取る方法も色々あり、以下の手段が一般的です。

  • アルコールで拭き取る
  • 消しゴムでこする
  • 歯磨き粉と歯ブラシで擦る
  • 重曹に漬けて中和する

その中でも、一番お手軽なのがアルコールで拭き取るやり方でしょう。

電子機器のリモコンやマウスでも使えるし、擦り傷はつきにくいし、コロナの影響で各ご家庭にアルコールはたくさんあるかと思います。

アルコールの濃度が高い無水エタノールが最強ですが、手の消毒用アルコールやジェルタイプ、もしくはアルコール除菌シートでも構いません。

お家にある物を使えばOKです。

実際にベタベタを除去してみた

では、実際にベッタベタになってしまった傘の柄をキレイにしてみましょう。

雨の日に使う傘に、加水分解しやすいラバーコーティングをするのはおかしいと思うのですけどね。

加水分解でベタベタになった傘の柄

ご覧の通り、ベッタベタです。触るのも嫌なぐらい。

ちなみに、加水分解する前はこんな感じです。(偶然知人が同じ傘を持っていたので撮影)

加水分解する前の傘

ではまず最初に、目立たないところを消毒用アルコールジェルを含ませたキッチンペーパーでこすってみましょう。

傘の柄ぐらいならいいですが、壊れて困るような物でやる場合は、いきなりアルコールで擦ると取り返しのつかない状態になるかもしれませんからね。

傘の柄をアルコールで拭く

まぁ、傘の柄ぐらいなら問題ありませんので、いきなり根本を数回こすってみたところ、見事にベタベタ部分だけ剥がれ落ちました。

これならいけそうなので、どんどんアルコールジェルで拭いていきます。

なお電子機器でやる場合は、電池抜いてからやりましょうね。

なお、加水分解があまり進んでいない部分は、逆になかなかコーティングが落ちずにちょっと苦労しました。

それでも根気よくアルコールで拭き続ける事10分ほど。

加水分解した部分を拭き取った傘の柄

なかなかキレイになったと思います。

うまく拭けないくぼみの中とか、ボタンの隙間なんかは少し残っていますが、使用しても気にならない程度。

こんな感じで、お手軽にベタベタしてしまった物をキレイにできます(^^)

お試しあれ!