バートルのサーモクラフトをモバイルバッテリーで使う-1

2023年の冬は、最強寒波が襲来したりで寒さもキツイですね。

そんなときにも便利なのが、ヒーターを内蔵した服。

電熱ジャケットとか、ヒータージャケットとか、暖房服とか、色々呼び名があります。

夏場のファンジャケットが普及してきたって事もあり、同じバッテリーを使って冬場のヒーターもだいぶ一般的になってきた感じがあります。

という事で、私も夏冬どちらもバートルを使っています。

バートルは、サーモクラフト(電熱パッド)という名称ですね。

ただし、バッテリーはマキタの18Vを流用していました。

バートルのヒータージャケットをマキタの18Vバッテリーで使いたい(1)
バートルのヒータージャケットをマキタの18Vバッテリーで使いたい(2)

それでも良かったんですけど、以下の理由でモバイルバッテリーを電源にして使いたいと思います。

  • やはりマキタ18Vは大きくて重い
  • コンバーターでは変換効率が悪い
  • 出張にパソコンの予備電池としても使いたい
  • 他にもSwitchとかも充電したい

これらを全て解決する為に、色々な方法を検討してみた結果、実に良いシステムが組めたので、ご紹介します。

ヒーターへの給電にトリガーケーブルを検討する

以前は、USB-Aの5Vをコンバーターで昇圧して9Vにして使っていました。

ただ、バートルのヒーターはもっと電圧高くても使えます。

2022年のモデル(TC500)では、最大17V・12V・9V・6Vが使えます。
※バッテリーも2022年モデルのAC300を使っての組み合わせ

9Vのみではちょっと勿体ないですね。

そこで、ヒーターへの給電方法を考えてみます。

まず考えられるのは、もっと電圧が高くなるコンバーターを使うこと。

でも変換効率の問題で、無駄になる容量が出てきますし、なによりコンバーター自体がヒーターかってぐらい熱くなるんですよね。

今回は別の手を考えてみました。

最近は、スマホやノートパソコンへの充電に、PD(パワーデリバリー)という規格を使う事が増えてきています。

これは、充電される側の機器が要求する電圧を、充電器やバッテリー側が検知してその電圧を供給するという仕組み。

これが使えるんじゃないかと、ふと思った訳です。

ただ、バートルのヒーターにそんな機能は無いのですが、そこで便利なツールがありまして。

それがトリガーケーブルってやつです。

ケーブル自体に、決まった電圧を要求する機能がついていて、例えば12Vのトリガーケーブルを使えば、PD対応の充電器側は12Vを出してくれ、9Vのトリガーケーブルなら9Vを出してくれる、なんともDIY向けなツール。

これなら、ヒーター側がPDに対応していなくてもほしい電圧を供給してあげられます。
※出力側が対応している電圧のみ出力可能

ただ、バートルのサーモクラフトに使うには問題点がいくつかあります。

  1. 電圧ごとにケーブルを用意するのは面倒
  2. 一番欲しい12V出力って、PDでは規格外
  3. 12Vを出せるPDもあるけど、メジャーなANKER製モバイルバッテリーは対応していない
  4. ヒーター側のプラグ形状も○○年版によって違う
  5. PDのトリガーケーブルで、ヒーターに適合するプラグ形状の物が少ない

とまぁ、色々とクリアしなくてはいけない問題が・・

解決法1:PDではなくQCを使う

さっきの問題点のうち、2と3と5についてはPDではなくQCを使う事で解決できそうです。

QCとはクイックチャージの略で、これもPDと同じく要求された電圧を出力可能な規格。

Androidスマホではよく使われている規格です。

このQC3.0であれば、12V出力が規格に入っています。

そして、多くのモバイルバッテリーがPD・QCどちらにも対応しているので、ANKER製でも大丈夫。

QCでバートル対応のトリガーケーブルを探してみると、これは結構たくさんありました。

↑の商品は、プラグの形状がたくさん用意されており、メーカーごとのプラグ形状を選べます。

バートルの電熱パッドの場合ですと、バージョンによってプラグ形状が変わってくるので注意。

-2021年版(TC250):プラグ形状4.75mm×1.7mm
2022年版(TC500):プラグ形状5.5mm×1.7mm(多分)

という事で、トリガーケーブルはQCを採用しましょう。

解決法2:切り替えスイッチ付きのトリガーケーブルを使う

QCのトリガーケーブルを探していたら、素晴らしい商品を見つけました。

【12V出力対応】 空調ファン付き作業服用コントローラー スマホ用急速充電器(QC対応トリガーケーブル)専用 <3段階風力調整>  =特許出願中=

QC3.0対応のモバイルバッテリーであれば、7.2V・9V・12Vの三段階に切り替えて出力可能。

プラグ側も、各社のヒーターやファンに合わせた形状を各種取り揃えてくれているという充実ぶり。

最高&最強です。

これで、先程の問題点1・4・5も解決しました!

という事で、使うトリガーケーブルはこれに確定。

ただ、プラグ形状をどれにするかでちょっと悩みました。

というのも、私が持っているサーモクラフト(電熱パッド)は、2021年版のTC250。

このプラグ形状のケーブルもラインナップされていますが、今後の事も考えて2022年版のTC500のプラグ形状で買っておきたい。

TC500は5.5mm×1.7mmのプラグ形状っぽいんですが、DCプラグの最も一般的な5.5mm×2.1mmでも入るんですよね。

なら、色々いじりたいDIYヤーとしてはこちらのプラグ形状を選んでおきたい。

ですので、ケーブルは5.5mm×2.1mmを購入しておき、変換コネクタを間に入れておくことにしましょう。

ヒーターやファン側のオス(プラグ)が4.75mm×1.7mmなので、メス(ジャック)が4.75mm×1.7mm・オスが5.5mm×2.1mmの変換プラグが適合するのですが、これは探すの苦労しました。

オスメス逆はたくさんあったんですけどね。

このふたつぐらいしか見当たりませんでした。

まぁ、いよいよ無ければ自作すればいいんですけど。

この変換アダプタを間に入れる事で、無事思い通りの構成になりました。

後はバッテリーをどうするかですが、それはまた次回に!