暖地系ニンニクの品種-2

暖地系ニンニクの品種紹介、2回目です。

今回も国内で栽培される品種、その中でも特に在来種を主に紹介します。

国産在来種の暖地系ニンニク

遠州極早生

静岡の遠州地方(静岡県西部)の在来種です。

極早生種なので、収穫期は他のニンニクに比べて早いのが特徴。

4月末頃には収穫が始まります。

サイズ・見た目の特徴としては、多くの暖地系ニンニクと同じ系統ですね。

鱗片は10~12個と細かく、玉は少し小ぶり。
表皮は紫系で、薄皮は結構濃い赤紫である事が多いです。

香りや辛味は少なく、生で食べるような料理に向いている品種です。

平戸ニンニク

長崎県平戸市周辺の在来種で、市場にはほとんど出回らないようです。

大陸から伝来した「嘉定種」を現地で固定化したと品種と思われます。

この嘉定種系は暖地系ですが、寒地系に似ているところが多い品種です。

  • 100g以上の大玉になりやすい
  • 鱗片は8~10片程度
  • 外皮はホワイトか、少し薄紫色
  • トウ立ちは短め
  • 葉ニンニクやニンニクの芽(茎ニンニク)栽培には不向き

種子もインターネットで販売しているところは少ないですね。

地域名がつくような在来品種は、地元での栽培・消費がメインなのでしょうね。

博多八片ニンニク

その名の通り、福岡県の在来種です。

これも嘉定をルーツとする暖地系ニンニクで、おおまかな特徴は平戸ニンニクと似ています。

  • 外皮はホワイト系が多い
  • 鱗片は名前の通り8片前後
  • 早生品種で、5月中旬頃に収穫出来る

嘉定種はニンニクの原種に近く、それをルーツとしている在来種は、だいたいどれも香りと辛味が強いのも特徴です。

 

さて、次回は暖地系ニンニクの、海外品種を紹介予定です。