葉や茎ばかりが大きく育つ・ツルボケの原因と対策は?
夏に生長期・肥大期を迎える、サツマイモや長芋・生姜といった根菜類。
根を大きく育てたい訳ですが、葉や茎ばかりが大きく育ってしまう現象、いわゆるツルボケになる事があります。
ツルボケの原因
ツルボケの原因は、肥料過多。それも元肥を入れすぎた場合に起こります。
作物を大きく育てたい、その気持ちはわかりますが、肥料を入れれば育つという物ではなく、むしろ逆効果となる例ですね。
ツルボケの原理としては・・
- 栽培初期に肥料が多すぎる
- 根は際限なく肥料分を吸う
- 根は肥満になり、短く太くなる
- 吸い上げた肥料分は葉に蓄えられる
- 葉の中の肥料分は光合成しないと植物は使えない
- 肥料分が多い分、たくさん光合成しようと葉は大きくなる
- それでも根はどんどん肥料分を吸い上げる
- もっともっと光合成しようと葉も茎も大きく暴れまわる
- 暴れた結果、その葉と茎の維持に栄養を使うハメになる
- そのため、光合成しても栄養を根に送れなくなる
根菜は根を育てたいのに、肥料分がありすぎると、根を広げずとも吸い上げられるので、葉と茎ばかりが大きくなってしまうんですね。
結果植物の生理は崩れ、根は育たなくなります。
ツルボケの対策
では、ツルボケさせない為にはどうすればよいか?
最初の原因、元肥を入れすぎない事ですね。
根を伸ばさないと、肥料が吸えない状態ぐらいにしましょう。
そしてある程度植物の体が育ってから、根がしっかりと張ってからの成長期に適切な栄養を供給してあげるのが大切です。
生育初期に行うこと
まず、その植物の体を育てる段階では、周りに雑草を生やさない事。
雑草の勢いに負けてしまわぬよう、積極的に中耕を行い、雑草が短いうちに対処します。
また中耕する事で、土壌への酸素供給にもなり、好気性微生物も増えます。
成長期に行うこと
株を丈夫に育てた上で、成長期に光合成を促進させていきます。
玄米アミノ酸酵素液の葉面散布を数多く行い、光合成によって葉の中の肥料分をデンプン化して、植物が使える栄養に変換。
その栄養は根にも行き渡り、しっかりとした根に育つ事で、収穫期には立派な根菜になる訳ですね(^^)
作物は、肥料を入れれば大きく育つものではない、そこを熟知した上で土壌の管理をしていきましょう!