オクラの半身萎凋病にはキチン酵素がよく効く
オクラの代表的な生理障害に、「半身萎凋病(はんしんいちょうびょう)」があります。
カビの一種の、糸状菌が土中から根へ侵食。
葉が枯れ、実のつき方が極端に悪くなります。
連作での障害としてもよく発生するようです。
うちの圃場でも、毎年若干発生しています。(写真は撮り忘れ・・
半身萎凋病の一般的な対策
土中の菌が原因なので、対策が難しい病気です。
一般的な対策としては
- 連作を避ける
- 湛水する(たんすい。水田のように水をはる)
- 土壌消毒する
だいたいこんな感じ。
連作をさけるのは、オクラ圃場が3つあるのでまぁだいたい出来ています。
でも、2は無理。元水田とかの人向け。
3も、個人的にはちょっと好みじゃないです。
完全に死滅させるのは無理だし、有用な菌も壊滅させてしまう。
私のやりたい農業じゃないんですよ。
糸状菌対策には放線菌・放線菌を増やすならキチン酵素
という事で、うちのオクラ部会の会長さんに半身萎凋病対策を詳しく聞いてみました。
会長さん、非常に良質なオクラを毎年同じ圃場で栽培していますので、こういう知識と経験も豊富。
教えてもらったのは、「キチン酵素を根の周辺に直接注入」でした。
キチン酵素:耐熱性キチン質分解酵素を含む混合発酵液肥
詳しくは、メーカーのホームページを見て下さい
ざっくり説明すると、障害の原因でもある糸状菌を抑制する放線菌を活発にするための資材ですね。
要するに、土中の微生物環境を整えてくれる訳です。
障害が既に発生している場合は、根に直接これの希釈液を注入します。
土壌液肥注入器と呼ばれるような、土にぶっ刺して注入器の先っぽから液肥を出すような道具を使います。
写真右側の鉄の棒みたいなやつです。
先にはこんな感じで液肥が出る穴が開いてます。
液肥はポンプで送り出すので、葉面散布に使ういつもの充電式噴霧器を取り付けて準備完了。
半身萎凋病が出ている周辺を重点的に対処しました。
で、効果なんですが。
一週間ほど経過した後、明らかに葉が枯れていた株が元気になってきましたね!
写真を全く撮って無かったのが悔やまれますが、想像以上に効果が出たようです。
二週間ほどで、オクラの実も普通に採れるようになり、嬉しい限り。
その後も、10日に一度程度キチン酵素を注入。
障害はおさまったままです。
ちょっとお高い資材ですが、価格以上の効果が見込めると思います。
今後、定植時とかにも使っていこうかなと考えています。