DCジャック接続の通過型電圧計を自作する
ここ最近の記事で、ヒーター付きジャケットやファン付きジャケットの改造や電圧の変更を色々やってきました。
その中ですごく疑問に思った事が、マキタ製のヒーターやファンは、電圧を一切公表していないのですよね。
弱・中・強などの表記はあるものの、それぞれの電圧がわからない・・
逆に、バートルは全て公表しているのが対照的です。
おそらく、私みたいにすぐ自作や改造しちゃう人対策だと思うのですけどね(笑)
こういう時、「知りたい!」と思う心をいつも抑えきれなくて。
という事で、ちゃんと電圧を測定し、その上でさらなる改造を考えていきたいと思います。
使用しながら電圧が測定できる通過型電圧計を考える
いずれのメーカーであっても、ヒーターやファン付きのジャケットの電源は、DCプラグ・DCジャックでの接続が普通です。
そのままの状態では、電圧がどうなっているのか測定しずらいです。
そこで、配線ライン上に割り込むような通過型の電圧計を使っての測定を検討しました。
ちょっと調べてみると、商品としてはいくつか見つかります。
ただ、どうせならヒーターを使いながら電圧も確認できるような、小型の電圧計が良かったのですよね。
服につけるには大きかったり、電流計や電力計だったり、USB接続だったり、なかなか思った通りの品が見つかりません。
そんな時、通過型の小型電圧計を自作している方のブログを見つけました。
スピード狂の自作マニア さんのブログより
その方のブログでは、超小型の2線式電圧計を透明パイプに入れ、18650規格のリチウムイオン充電池サイズの通過型電圧計を自作していました。
まさしく、私の欲しい形だったのです。
ただ、詳しい製作方法や部材についてはあまり記載されていませんでした。
そこで、自分でも考えながら自作してみましょう!
作者さん、参考にさせて頂きます。ありがとうございます。
自作通過型電圧計の材料を揃える
まず、一番メインの電圧計。
これは先程のブログにも紹介されていた、秋月電子の電圧計を使います。
秋月電子:超小型2線式LEDデジタル電圧計
幅が11mmとかなりの小ささですね。
これを入れる透明パイプについては、18650規格(外径18mm・長さ65mm)になるべく近いサイズを探します。
つまり、内径は11mm以上ですね。
透明パイプ・アクリルパイプ・クリアパイプなどの名称で探してみたのですが、なかなかいいサイズが見つからない。
そこで、まずは規格品でサイズが合うパイプは無いかと調べてみたところ、塩ビ配管の規格VP13が外径18mmでピッタリでした。
内径も、通常のVPなら13.6mm。いい感じに電圧計は入りそうです。
そこから、VP13で透明なパイプを探してみたところ、モノタロウで発見!
モノタロウ:透明塩ビパイプ
内径は、通常のVPとは少し違いますが13mm。
これを使いましょう。
DCジャックについては、この内径13mmにちょうど入りそうなパネル取付用が見つかりました。
ネジ部がM12(12mm)。少し小さいけどいいでしょう。元の方のブログを見ても、多分これを使っていると思われます。
あと、DCジャックの規格については、最も一般的な2.1mm×5.5mmにしています。
最初に書いたように、各社で規格がバラバラですが、一般的な物にしておけば、変換ケーブルなどを考えるのも楽なので。
これで、メインの材料は揃いました。
電圧計をハンダ付けし、コンパクトに組み立てる
では、組み立てていきましょう。
まず、簡単にですが回路図を。
多分小学生か中学生ぐらいでもやる、単純な電圧計の組み方ですね。
並列に繋いでやるだけです。
ただ、長さ65mmに納める為には、かなりコンパクトに作っていく必要があります。
まず、電圧計の線を短くカット。
長さは、一応測りながら切ってます。
この線2本と、2芯のケーブルを一緒にDCジャックへハンダ付けします。
ケーブルは、なるべく細く・かつDC12V程度に適している物を使います。
自動車がDC12Vなので、ちょうどそれ用で持っていた0.2sqのダブルコードを使っています。
続いて、透明パイプを65mmにカットします。
糸ノコとかでも切れるでしょうが、パイプ小屋自作でも使ったパイプカッターが便利です。
グリグリ回して、キレイにカットできます。
バリ取りはヤスリやカッターで適当に。
これに先程の電圧計たちを片側から挿入。
ダブルコードは、長めにしてあります。
あと、電圧計がギリギリで引っかかって入りにくかったので、角をすこしカッターで削っています。
電圧計の位置が確認出来たら、DCジャックをパイプに固定します。
プラスチック用の瞬間接着剤で固定しました。
ネジ部にガッツリ盛っています。
動かなくなったのを確認したら、逆側のDCジャックをハンダ付けします。
パイプ内に余分な分のケーブルが入るよう、ギリギリの長さでハンダ付け。
ここが一番面倒でした。実際はしっかり固定してハンダ付けしています。
ハンダ付けが終わったら、こちら側も瞬間接着剤で固定。
ケーブルは折りたたむようにして入れています。
手のひらサイズで、いい感じですね!
円柱形って、強度的にもかなり優れていると思われます。
5V→9Vの昇圧ケーブルの、実際の電圧を測定する
前回記事で使った、USB-Aの5Vを9Vに昇圧するケーブル。
これが、本当に9Vなのか測定してみましょう。
このケーブルは、出力側が2.1mm×5.5mmのDCプラグなので、そのままこの電圧計に刺さります。
負荷接続無しで、9.34V。公称通りですね。ちょっとホッとしました。
このように、負荷接続無しでも電圧を測定出来ます。
ただし、測定に最大18mA程度の電流が消費されているようですので、繋いだままだと電池が消耗していきます。
そこだけは注意しましょう。
さぁ電圧計は完成。
これで、次回はマキタのファンジャケットの各電圧を測定してみたいと思います。