ジャンボにんにくはニンニクとは違う品種!

2023年7月14日

「ジャンボニンニク」の名前で、非常に大きなニンニクが売られているのを見かけます。

特徴としては以下のような感じ。

  • 普通のニンニクの数倍ほど大きい
  • 「無臭」や「臭いが少ない・マイルド」と書かれる事が多い
  • 刺激も「少ない」・「マイルド」と書かれる事が多い
フリー素材サイトより。右がジャンボニンニク

このジャンボニンニク、名前的には大きいニンニクなのですが、実は違う種だったりします。

ニンニクとジャンボニンニクの違い

ニンニクとジャンボニンニク、品種としての違いをまとめると以下となります。

ニンニク:ヒガンバナ科ネギ属ニンニク種
ジャンボニンニク:ヒガンバナ科ネギ属リーキ種

リーキとは西洋ネギの事で、種としては別の系統です。

名称としては、「ジャンボリーキ」が正しいようです。

つまり、「ジャンボニンニク」とは呼ぶものの、正確には「大きいニンニク」では無いんですね。

ですので、「大きいニンニク」として使おうとすると、もしかしたらガッカリするかもしれません。

ニンニク農家としては、ニンニクでガッカリされるのは不本意なのです。

ということで、今回の記事ではそのあたりを説明したくて書いてみました(^^)

ニンニクとジャンボニンニクの使い方の違い

ニンニクといえば、香味野菜として香りが強いのが特徴。

料理で使う時も、油で炒めて強い香りを引き出すような使い方が一般的ですよね。

この匂いの元となっているのが、「アリシン」という成分。

ジャンボニンニクは、アリシンがニンニクに比べて少ない為、「マイルド」や「無臭」などと言われる訳です。

ですから、香味野菜としてはジャンボニンニクは不向きなのです。

また、このアリシンは強い殺菌作用もある為、そういった目的で使いたい場合にもジャンボニンニクは不向き。

ただ、その強い殺菌作用のせいで、生のニンニクを食べすぎると胃腸が荒れたりもしますのでご注意を。

じゃあ、アリシンが少ないジャンボニンニクは生食に向くのかというと、それもまたちょっと違い、ネギ属特有の苦味成分を強く感じてしまうため、加熱して食べる方が向いています。

アリシン以外の成分はどちらも似ている為、煮込み料理や天ぷらなど、大きさを活かした加熱料理にジャンボニンニクは向いていると言えます。

 

とまぁ、このように用途に応じてそれぞれ向き・不向きがあるので、安易に「大きいニンニク」として使わない方が良いでしょう。

こういった事を、お店でもアピールしてくれると良いのですけどね(^_^;)