硬盤層の破壊方法

2020年4月14日

前回解説した、硬盤層。

水も空気も通さない層が地中に形成されるせいで、作物には色々と不都合が出ます。

そこで、そんな硬盤層を破壊する方法もいくつか解説です。

トラクターで硬盤層破壊

最も一般的に行われている方法です。

トラクターの後ろに、カマキリの爪のような刃をつけて、硬盤層より深く刺して引く事で破壊します。

サブソイラーとか、プラソイラーと呼ばれるアタッチメントですね。

画像出典:有限会社エヌ・ケイ農機。レムケンサブソイラー

サブソイラーは、純粋に爪を刺すだけです。

プラソイラーは、下の土を上に持ってくる機能もあり、いわゆる天地返しも同時に行います。

<メリット>
・重機によるハイパワーで、効率よく硬盤層破壊が出来る
・馬力を上げれば、さらに深く早く作業が出来る(80~100cm深耕なんてのも!)

<デメリット>
・大型のトラクターが必要となり、コストが高い
・最低でも30馬力程度は必要

緑肥による硬盤層破壊

もう一つの手段として、植物の力を借りる方法もあります。

根が強く長く下へ伸びる植物を育て、その根っこの力で硬盤層の破壊も出来ます。

<メリット>
・低いコストで可能
・緑肥としての効果も見込める
・無農薬栽培などと相性が良い

<デメリット>
・植物が育つまで時間がかかる
・緑肥も植物の為、思い通りに根が伸びるかは保証できない
・繰り返し行うには時間がかかる

深耕鍬を使って人力で硬盤層破壊

最後は、人力で頑張る・・・です(^_^;)

深耕鍬(土起こし器)を使って、土深く刺して起こす。

ただし、一般的な深耕鍬は刃が20cm程度なので、硬盤層の破壊には短すぎます。

少なくとも40cmは欲しいですね。

私の探した限りでは、40cmの刃をもつ深耕鍬は2種類しか見つかりませんでした。

以前にも紹介した、槍木産業のアルキメデス ハガネ。刃長40cm。

もうひとつは、山崎製作所のてこ鍬(深耕機鍬)。刃長45cm。

<メリット>
・最もコストが低い
・重機で踏み固める事は無い
・筋肉が鍛えられる(笑)

<デメリット>
・少面積しか無理
・疲れる、大変、筋肉痛(実体験)
・もっと深くは不可能

 
どの手段を選ぶにせよ、自分の栽培方法とデメリット・メリットを比較して行う必要があります。

ちなみに私はというと・・・

本当はトラクターが欲しい。でもまだ面積的にも無駄になるし、コストと利益が釣り合わない。

そこで緑肥も使いつつ、深耕鍬で積極的に土を起こしていこうと思っています。

という事で、次回は深耕鍬(土起こし器)の実演動画でも作ろうかな?