土壌の病害や連作障害の原因は?
梅雨といえば、以前はもう少しシトシトと降り続くような雨であったと感じます。
今は、局地的な大雨になったりで、降水量が多い傾向があります。
では、多すぎる水分は土壌にどのような影響を与えるのでしょうか?
土壌に水分が多いと起こるトラブル
土壌に水分は必須ですが、多すぎるとトラブルの元凶に早変わりします。
もちろん、きちんと排水出来ていれば良いのですが、現在の農業で一般化しているロータリー耕と肥料過多という2つの要素が絡む事で、過剰な水分が大きな問題へと繋がります。
まず、ロータリ耕。
多くの農家が一般的に行う作業ですが、10~15cmの浅い部分だけ繰り返し耕作する事で、その下にトラクターが通って踏み固められた、固い耕盤層が出来上がってしまいます。
この耕盤層、水を通さずそこで溜まってしまいます。
しかもその水は、土壌に残っている肥料分が溶け込んだ水・・・
水に溶けやすい化成肥料を多く与えていると、栄養分たっぷりの水が溜まるわけです。
そして、栄養分と水分が停滞すると、腐って悪玉菌が繁殖します。
さらには、その悪玉菌をエサとするセンチュウも大繁殖し、土壌はすっかり汚染されてます。
その汚染された土壌の中で作物の根が広がった結果、枯れたり病害が発生、それを連作障害とも言います。
つまり、同じ作物を作り続けるから障害が出るのではなく、土壌が汚染されている中で、さらに同じ肥料を与えて腐敗していくという悪循環を続けるからこそ、障害が出るのです。
作物のせいでは無いんですねー。
では次回は、そんな病害・連作障害に対してどう立ち向かうのか、そこを解説します。