冬場の養液は濃度に注意

2019年2月5日

前回、冬場の施設栽培では水分量にご注意を・・との記事を書きました。

 |参考記事:冬場の水分過多は土を冷やす

もうひとつ、冬場に注意すべき点として、養液の与え方があります。
養液とは、液肥の事ですね。
必要な栄養分を液体で供給する場合に使います。

施設栽培では、養液を用いる事が多いようです。
ただ、前回書いたように、寒くなるほど根の活動は衰え、栄養分の吸収効率が落ちます。

そのため、養液を濃くして与えようとするらしいのですが、そこに落とし穴が・・・
根の活動が衰えているところに濃い栄養が与えられた場合、吸収できないどころか、濃度障害によってむしろ植物の生理が狂い、弱るようです。

そして、弱ったのを見てさらに栄養を与えようとする悪循環が起こりやすい。
さらには、前回書いたように、水分を与える事で土が冷えるという問題もあります。

他にも、夏に起こりやすいうどんこ病などのカビによる障害、もし冬に発生するとしたら、養液の与えすぎが原因かもしれません。

化成肥料でもある養液はpHが低い為、消化しきれない栄養分は溜まる、地温は下がる、微生物は減る・・といった悪影響から、カビなどの糸状菌が出やすくなるようです。

栄養を多く与えれば育つ・・という落とし穴に落ちいると、どんどん悪化する可能性があります。

冬場の栽培は、何をやるとどんな影響が出るのか、そこをはっきりおさえるようにしましょう。
でないと、コストを掛けて施設栽培を行う意味が無いですからね^^;