丈夫でコスパの良いパイプ小屋を自作する(5)-屋根の取り付けと横梁の修正-
<前回まで>
・税金も申請も不要な農作業小屋をパイプで自作する
・柱に重量ブロックの重りを固定する
・重量ブロック部を土中に埋めて、同じ高さで柱を8本垂直に立てる
・横梁用のパイプの取り付け
<今回>
・屋根の取り付けと横梁用パイプの修正まで
屋根の仮止め
今回は屋根作りに入ります。
屋根はコスト削減の為、25.4mmのパイプを使いますが、そこで問題になるのが48.8mmの単管パイプとどう固定するか。
普通の継手の組み合わせでは出来ないので、2つのパーツに分けて接続する事にします。
異径のパイプ固定にはユニバーサルを活用する
パイプ同士のフレキシブルな接続用に、ユニバーサルジョイントというパーツがあります。
ただし、同じサイズ同士か1サイズ違う程度でのセットなので、バラして使う事にします。
写真のように、単品ずつで用意すればどんな組み合わせでも接続可能です。
ボルトも共通のM5でOK!
あと、パイプの中心が揃うってのもメリットです。
ビニールを貼ったり、妻面を作るときにメリットを感じると思います。
屋根を1本仮止めする
屋根用の部材として、外ジョイントを使います。
これが屋根の頂点になり、25mmのパイプを両側に差し込むだけですね。
普通は左右対称の長さで作ると思いますが、ちょっとひと工夫。
小屋の片側は排水路ギリギリですので、屋根から流れた雨水がそのまま排水路へ流れるよう、屋根の長さを調整しました。(長い"ひさし"を作った感じ)
反対側は、なるべく短くしています。
普通のビニールハウスだと、カマボコ型なのでひさしはありません。
こういう形状にした理由はいくつかあって・・
- 柱だけでも太くしたかった
- ビニールを柱と屋根とで別々に貼りたい
- 別々に貼る事で隙間が出来て、換気が出来る
- 今後小屋を拡張する時に、屋根材の端部へパイプを繋げるだけで可能 など
特に最後の拡張性を重要視しているのですが、それはまた今後の計画ですね。
妻面の横梁パイプ取り付けをやり直す
さて、これで屋根が1本できた訳ですが・・
・・・あ!
芯がずれてる・・・
前回解説した、パイプ固定継手のクロスメタルN。
縦横で48mm単管パイプと止めるに最適な継手と思って選んだのですが、そう言えば芯が同じになりません・・
なぜこれが問題かと言うと、屋根と横梁は同じ面にしてビニールを貼るつもりだったから。
あと、入口を作る時にも影響します。
これは継手を検討していた時には気が付かなかったなぁ・・・
まぁ、こういう失敗と修正もDIYの醍醐味でもある訳で(^_^;)
という事で、横梁用パイプも同芯となるよう、やり直します。
修正で使ったのは、ユニバーサルロングという継手。
本来は2個ワンセットの継手ですが、片側だけ使います。
これを使う事で、屋根と同じく違う太さのパイプ同士でも簡単に接続できるという事ですね。
クロスメタルNのような継手の方が強度が出ますが、同芯で止めたいならこっちでしょうねぇ。
これで、屋根と横梁が同芯で固定出来ました。やれやれ。
なお、同様に妻面と裏面の下側横梁も修正しています。
残りの屋根の取り付けとビスでの固定
さて、残りの屋根3本も取り付けます。
それに加えて、屋根の頂点にもパイプを追加します。(矢印のパイプ)
使う継手は、妻面クロスワンと妻面トップクロスワン
この継手、ハンマーで叩きながら固定するのですが、その振動で頂点の外ジョイントや他のパイプが外れやすかったです。
そこで、叩く前にタッピングビスで固定。4×13ぐらいのサイズで良いと思います。
(打ち込むにはインパクトドライバーが必要です)
このタッピングビスで固定すると、パイプ小屋の強度は大幅に上がります。
パイプ小屋やビニールハウスの倒壊って、継手が外れてそこから・・・って場合が多いのです。
そこで、位置決めが終わった継手はビスで全て固定する事で、もう外れなくなります。
ただ、この時点ではまだ修正の可能性もあるので、ひとまず屋根関係だけビス止め。
その他は、パイプの骨組みが完成した時点で一気に打ちましょう。
これで屋根が取り付きました。
でも、屋根はまだ強度的に弱く、ビニールを貼る為の末端部処理も終わっていません。
それはまた後ほど・・
次回はビニール固定用部品の取り付けまでの予定です。