様々な土の性質5ー河川土
土の性質第五回目は、河川土について。
日本には山も川も多く、さらには雨も多いです。
そして川の流れによって出来た土が、河川土。
ただ一口に河川土と言っても、その性質によって大きく5つに分類されます。
河川土の分類
- 褐色低地土
- 灰色低地土
- 黒泥土
- 泥炭土
- グライ土
下にいくほど、水分の含有量が多いです。
では、どれが農地に向くのか?それぞれ簡単に解説していきましょう。
1.褐色低地土
最も農地として向いている性質です。
川が蛇行して曲がっているところの土で、とても排水が良いのですが、かなりレア。
河川土全体の5%ほどな上、住宅地にも向いているので、既に家が建っていたり・・
それから、ここ近年は豪雨による河川の氾濫、堤防の決壊も頻繁に発生していますよね。
そうなりやすい土地でもあると思います。
こうなっては大変です・・
2.灰色低地土
こちらは、河川土の中でも約45%と、かなりの面積を占めています。
褐色低地土ほどでは無いにしろ、排水性も良好。
山からの石や砂や粘土が混ざっていて、稲田にも向いています。
(実際に稲田が多い)
ただし、日本の雨は弱酸性。
その雨が集まった川が作り上げた土ですので、必然的に土も酸性に傾きやすい。
pHを測定し、必要あらば石灰で中和します。
その上で、乳酸菌もみがらぼかしを投入する事で、微生物がアルカリ成分も取り込み、雨で流れにくくなります。
3.黒泥土 4.泥炭土 5.グライ土
これらは、一般的に畑作に向かない土壌です。
一段低い土地で、常に水が溜まる。
結果、土に含まれる鉄分が還元状態となり、強烈に酸化します。
土が青や紫・緑色に変化し、そのままではとても栽培など出来ない土壌ですね。
酸性に強い牧草を育てて、牧場として活用しているところが多いようです。
ですが、前回の砂丘未熟土でも書いたように、欠点を特徴に変えた栽培方法もあります。
レンコン栽培なんかが、わかりやすい例でしょうか。
どの土地で栽培をするか
さて、どこかの土地を借りて畑作をしよう・・とした時に、自分の望まない土壌に当たってしまうと大変です。
どうすれば良いか?
実は、国はすべて調査済みなんですね。
各地にある農林事務所というところで、地番を伝えて「何の土ですか?」と聞けば教えてくれるそうです。
望まぬ土地で苦労するよりも、土壌に合わせた栽培をするのが一番ですね♪