様々な土の性質5ー河川土

2020年1月8日

土の性質第五回目は、河川土について。

日本には山も川も多く、さらには雨も多いです。

そして川の流れによって出来た土が、河川土。

ただ一口に河川土と言っても、その性質によって大きく5つに分類されます。

河川土の分類

  1. 褐色低地土
  2. 灰色低地土
  3. 黒泥土
  4. 泥炭土
  5. グライ土

下にいくほど、水分の含有量が多いです。

では、どれが農地に向くのか?それぞれ簡単に解説していきましょう。

1.褐色低地土

最も農地として向いている性質です。

川が蛇行して曲がっているところの土で、とても排水が良いのですが、かなりレア。

河川土全体の5%ほどな上、住宅地にも向いているので、既に家が建っていたり・・

それから、ここ近年は豪雨による河川の氾濫、堤防の決壊も頻繁に発生していますよね。

そうなりやすい土地でもあると思います。

こうなっては大変です・・

2.灰色低地土

こちらは、河川土の中でも約45%と、かなりの面積を占めています。

褐色低地土ほどでは無いにしろ、排水性も良好。

山からの石や砂や粘土が混ざっていて、稲田にも向いています。

(実際に稲田が多い)

ただし、日本の雨は弱酸性。

その雨が集まった川が作り上げた土ですので、必然的に土も酸性に傾きやすい。

pHを測定し、必要あらば石灰で中和します。

その上で、乳酸菌もみがらぼかしを投入する事で、微生物がアルカリ成分も取り込み、雨で流れにくくなります。

3.黒泥土 4.泥炭土 5.グライ土

これらは、一般的に畑作に向かない土壌です。

一段低い土地で、常に水が溜まる。

結果、土に含まれる鉄分が還元状態となり、強烈に酸化します。

土が青や紫・緑色に変化し、そのままではとても栽培など出来ない土壌ですね。

酸性に強い牧草を育てて、牧場として活用しているところが多いようです。

ですが、前回の砂丘未熟土でも書いたように、欠点を特徴に変えた栽培方法もあります。

レンコン栽培なんかが、わかりやすい例でしょうか。

どの土地で栽培をするか

さて、どこかの土地を借りて畑作をしよう・・とした時に、自分の望まない土壌に当たってしまうと大変です。

どうすれば良いか?

実は、国はすべて調査済みなんですね。

各地にある農林事務所というところで、地番を伝えて「何の土ですか?」と聞けば教えてくれるそうです。

望まぬ土地で苦労するよりも、土壌に合わせた栽培をするのが一番ですね♪